ブルーラジカルP-01はどのタイミングで使えば最も効果が高いか(当院の私見) |
今回、ブルーラジカルP-01に関してお問合せ頂き、当院にいらした方たちは、みなさん常に歯周病をなんとかしたいという思いでアンテナを張り、今回の報道を機に当院に辿り着いた口腔内に関心が大アリな方々だということです。決してサボっていたわけではなく、真面目に歯磨きして、歯医者に言われた通りに3ヶ月毎に通って、でも効果が実感できずなんとなくモヤモヤしていたような方たち、もしくは抜くしかないと言われ他に方法が無いものなのかと藁をも縋る思いで来られた方たちでしょう。だからこそ、当院はなるべく丁寧に誤解のない様に、怪しいセールスのような変な期待を持たせないように、客観的にきちんとした事実をお伝えするために、こうしてコメントさせて頂いております。ですので、ちょっと厳しめな表現になってしまうのはご容赦ください。
ブルーラジカルP-01が効果的に使えるような状況としては、難しい言い方をすると細菌の存在やその繁殖が原因で起きている口腔内の諸症状(あくまで歯科医としての範疇です。)に対して、尚且つ過酸化水素水が使え、レーザー光が問題にならない場合はかなりの確率で有効であると考えられます。レーザー光および過酸化水素水が確実に問題部位に到達することが必須条件になるため、浸潤麻酔が使えない方は有効性が低くなる可能性があります。要は過酸化水素水とレーザー光の反応によりフリーラジカルが発生し、そのフリーラジカルにより殺菌が行われるため、この条件が揃わないと殺菌が起こらない、もしくは殺菌力が弱い可能性が高くなるからです。
このような原理からブルーラジカルP-01の最も効果的な使用タイミングとしては、歯周基本治療が終わっており、セルフケアがある程度確立している時期になると思います。SPT(歯周安定期治療)に移行している場合であればなお理想的です。また、同様の時期で歯根破折による骨吸収があり、同部の歯茎の痛み、腫れ、排膿、違和感(歯の物理的な動揺の違和感を除く)に関しても効果はあると思います。
逆にセルフケアができておらず、歯科医院において歯石除去を長い間行っていない場合は、症状を呈している部位の歯周組織の状態が不安定であることが予想されるため、そのような部位に過酸化水素水を触れさせることによる弊害があるのではないかと考えております。当院で単発、スポットでのブルーレーザー照射をお断りしているのはこのような理由からです。