本ページのブルーラジカルP-01に関する内容は全てLuked社に帰属します。
 

ブルーラジカルP-01の殺菌原理 

  
 
 
 3%過酸化水素水を405nmの青い光で分解し、フリーラジカルを発生させ、このフリーラジカルが細菌を酸化障害することで殺菌します。
 
 また、ブルーラジカルP-01にはチップが超音波振動することにより物理的な歯石、プラークの除去機能もあります。
 
 
 

過酸化水素水について

 
 歯科では過酸化水素水は昔から広く使われており、洗口にも使われることがあります。ただ、ブルーラジカルP-01に使用する過酸化水素水は混じりっ気のないピュアなものを使用する必要があり、専用の過酸化水素水となっています。
 
 また、過酸化水素水の歯科での使用の1例として、当院のドイツのKaVo社の診療台があります。ユニット内の水経路に過酸化水素水が微量添加されている水消毒システムを搭載しています。同社は100年以上歴史がありますが、1986年から水経路に過酸化水素水の微量添加できるユニットを製造販売しております。
 
 私見ですが実際このユニットで診療すると多くの処置の予後が良いと感じています。ただ、これは水経路が衛生的に保たれていることによるものであって、過酸化水素水の作用によって殺菌できているとかそう言う話ではないと思います。
 
 
※KaVo社HPより
 

405nmの光について

 
 
 レーザーではありませんが「スマートホンからのブルーライト」というフレーズで似たようなものを聞いたことがあると思います。ブルーライトは太陽光にも含まれます。目に悪い、肌に悪い一方で(真偽はさておき)、太陽光による体内時計のリセット効果もあると言われています。
 
 一般に言うブルーライトが様々な波長のブルーライトの混合であるのに対し、ブルーラジカルP-01に用いられるレーザー光は405nmのみとなります。そして出力も50mWと低出力です。
 
 このレーザーを目に当てる訳ではありませんし、そもそも治験で安全性が認められている以上、疑いようがなく安全です。従来の歯科のレーザー治療器と違って、熱くありません。
 

今までの歯科でのレーザーとの違い

 
  従来の歯科ではCO2レーザー、Er-Yagレーザー、Nd-Yagレーザー、半導体レーザーなど多くのレーザーがありました。いずれもレーザー光による直接照射によって効果が出るもので、出力が高いものばかりでした。
 
 一方で、世界的に見ると光線力学療法とかPhoto Dynamic Therapy(Photo Activated Therapy)と言われる低出力の間接的に作用するレーザーもあり、かなり前から歯周病に使われています。元々はガン治療に対して開発されたもので、その後応用としてニキビ治療などにも使用されているらしいです。日本にも少数導入されています。当院も10年前から使用しています。このレーザーも熱くありませんので、握っても大丈夫です。これは細菌を青色で染色しそれに反応する赤色レーザーを当てることで染色された細菌のみ溶菌することで殺菌効果を発揮します。ですので人間の体を傷つけません。東北大学の中村先生に教えて頂きましたが、このタイプのものは浮遊細菌に対してとても効果が高いそうです。
 
 ブルーラジカルP-01で用いられるレーザー光もどっちかというと後者の方で、光線力学療法のレーザー光も、ブルーラジカルP-01で用いられるレーザー光も、レーザー光単体では殺菌効果はありません。反応する相手が、染色物であったり、過酸化水素水であったりと、ワンクッション置いて間接的に殺菌効果を発揮する仕組みなのです。 結果的に細菌のみを攻撃し、体に害がないという選択性を持つことは、細菌との戦いにおいてとても重宝する性質ではないでしょうか。